↑ 外観 |
最初に迎えて下さったのは会長の桝谷嘉男さんです。昭和4年5月生まれ、79才。すこぶるお元気です。
桝谷木材さんのルーツからスタートします。桝谷家は代々奈良県吉野の山守(今で言う林業家)だったそうです。遠い昔の江戸時代に京都から吉野へ山守としてやってきたのです。山を管理しつつ植林も行い、家も建てたのです。「吉野の材木屋は木材の商売とともに昔から家も建てていた」と桝谷会長。自分ところで大工や木挽(こびき)職人も抱えていたそうです。木挽とは木を伐る職人のこと。「伐る」より「挽く」という文字を使います。かつて本欄で製材のことを記しましたが、大きな幅の広い鋸で木を挽く姿をイメージしてください。現在はチェーンソーが出現してとても便利になりました。「宴席では木挽職人は上座に座った」と桝谷会長が話すように、当時は貴重な技術者だとみなされていたのです。 |