会社名(組合員番号) | 西上木材産業株式会社(2603) |
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担当者氏名 | 島村 達弥 |
連絡先住所 | 〒596-0812 岸和田市大町366-1 |
連絡先 | TEL:072-445-0187 FAX:072-444-1616 |
ホームページアドレス | http://www.nishigami-mokuzai.com |
住宅所在地 | 和歌山県紀の川市 |
完工年月日 | 平成22年1月末日 |
設計事務所 | 池内建築設計事務所 |
施工会社 | (株)西上木材産業 住宅施工部 |
総工事費 | 無垢材の差額分だけ少し高くなりました。 |
この建物を建築するにあたり建築計画を次のようにたてました。
(1)外観は洋風にする
(2)庭は全面に芝生を植える
(3)建物外壁は白色を基調にする
(4)太陽の光が入り明るい空間になるように、また風が通るように窓を配置する
(5)エアコンは寝室のみ取り付け、その他の部屋には取り付けない
(6)リビングには吹抜けを設け、薪ストーブを設置する
(7)洗面所、台所、1階トイレ、2階トイレの床はタイル貼りにする
(8)部屋の床は吉野桧無垢フローリングにする
(9)リビング及び吹抜けの天井は構造材が見えるようにし吉野杉無垢材の梁を使う
(10)壁の仕上げは吉野杉無垢羽目板、珪藻土左官仕上げにする
(11)階段はアルミ製としリビングに配置する
(12)照明器具はリビングのスポットライト以外はダウンライトとしLEDライトとする
まだまだたくさんの要望やこだわりがあるのですが、上記12項目を基本に計画をたて施工しました。
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■白を基調にした外壁
南向きに建っているので日当たりが良いです。春に芝生を植える予定です。
■リビングの奥は台所です
床はタイル貼り、壁は珪藻土仕上。天井には梁(120×300)が見えています。杉の化粧丸太をアクセントに使用しました。テーブルは秋田杉一枚板です。
■リビングに取り付けたアルミ階段
床は桧フローリング、壁は杉羽目板、天井は構造材が見えています。
柱は桧 120×120 窓枠も杉材です。
設計のポイント、工夫した点についてですが自然素材の無垢材を使うので色々と商品の選定をしました。特注品や別挽き材は値段も高く納期も不確かなので一切使わず全て規格品(既製品)を使うようにしました。桧フローリングは少し大きめの節がまばらにある小節等級を選定し、汚れ防止用に人体に無害のワックスを塗布しているものを使いました。
節があることで仕上がりにメリハリがつくのと、もう一つ利点があります。それは表面に大きな傷や凹みが出来た時に、その部分を削って節を埋め込む事で補修が簡単にできることです(節よりも大きな傷は不可です 笑)。壁と天井に使った杉の羽目板は吉野杉の赤味で節がたくさんある一等材を使いました。赤味の板を使うことで温かみのある空間が演出でき、二つとして同じものがない節には味わいがあります。壁と天井と同じ材質の板を使っても見る角度が違うのと光の当たり方が違うので全く違和感がありません。建築計画(9)の化粧梁の選定は大変苦労しましたプレカット図面を見ながら山積になっている化粧梁の中から一本一本チェックをしながら、この梁は節が少ないからよく見える部分へと又、この梁には節は無いが割れが入っているので外部になるこの部分へと全ての梁を一本ずつチェックしながら選定をしました。
窓の配置もよく風が通るように、そしてリビングにはエアコンがないので夏は自然の風をたっぷり取り入れる工夫がしてあります。正面に配した3つの縦長窓は全開出来るようになっています。しかし吹抜けなので床がありません、どのようにして窓のところまで行くのかと?結果、幅45cmのスノコ状のツタイ廊下のようなものを取り付けて解決しました。
スノコの杉材は構造材を加工した残り(本来なら捨てるもの)を再利用しました(将来アイアン製の手摺をつける)。冬の暖房は薪ストーブで建物全体を暖める事ができます、アメリカ製のストーブでスグレモノだそうです。もちろんですが建築中に出た廃材は全て第2の役目があります、そうです薪ストーブの燃料になるのです。
後先になったのですがこの建物は床面積35坪位で大きな建物ではありません、が、リビングに階段を配置したり水廻りを一つにまとめたりして無駄のないように設計しています。
最後に私の感想ですが、設計の段階で内部はログハウスのようになるのでは?と思ったりしましたが、ログのように丸太のごつごつした感じも無くまた無垢の暖かさとアルミの冷たさが良くマッチした仕上がりになったように思います。外観も真っ白な壁と切妻屋根、煙突とレンガが良く似合うお洒落な感じになりました。そしてこの家の最大の特徴は、ほんまものの「木」が製品となった今も生き続け呼吸をし、ある時は湿気を吸収しまたある時は潤いを与えてくれる、生き物にとって一番大切な水分の調整を365日欠かさずしてくれる本当の健康住宅ではないのでしょうか。どうぞ皆さんも「木」の素晴らしさを御自身で実感してみて下さい。
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■2階ホール
吹抜けの手摺も杉材にて取付けました。
床の桧フローリングの白と杉羽目板の赤が良く調和しています。
■2階ホールから吹抜けを見たところ
スノコのツタイ廊下が見えます。天井からは薪ストーブの煙突が下っています。正面の窓は全開出来ます。壁は珪藻土仕上です。
■吹抜けを下から見たところ
夜にライトをつけると幻想的な空間へと変化します。
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