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第94回:株式会社丸ひ商店(大阪市生野区新今里6-3-15)(2012.4.6更新)
こんにちは!あなたの街の材木屋さんの桔平です。
今回は、日本屈指のコリアンタウン、大阪市生野区にやってきました♪。
生野区は大阪市の東南部に位置し、東は東大阪市に、北は近畿日本鉄道を区界に東成区に、西はJR環状線を区界に天王寺区に、南は国道25号線および平野川を区界に阿倍野区、東住吉区、平野区にそれぞれ接しています。
車で大通りから少し中に入ってみると、細い道路が多く、一方通行に出くわすこともあり、この辺りに慣れてない方は車での通行は少々苦労するかも知れません。さらに古く、比較的小さな住宅が密集しており、区内は人口密度が極めて高く、市内有数の過密区となっているのが特徴です。ところで、生野区といえばコリアンタウンとしても有名で、外国人登録数は全市第1位で、区民の4人に1人は外国籍住民なんです。また、区内の人口に占める65歳以上の人口比は26.6%と全市平均22.5%を大幅に上回っており、市内でも高齢化が著しい地域でもあります。
区内の産業は、個人経営の商店・工場が多いのが特徴ですが、なかでも金属加工・ゴム製品関係の製造業が多く、東大阪市と同様に代表的な中小企業の街です。
それでは、早速、今回の取材先の㈱丸ひ商店さんについて、まず会社の歴史から順にお話しを進めていくことにします。お話をお伺いしたのは、樋富隆治社長です。
社屋外観 |
事務所内の様子 |
㈱丸ひ商店さんのルーツは昭和20年にさかのぼります。
現社長の父である樋富孝男さんにより、現在の所在地にて個人の材木屋さんとして創業されました。当時から、営業形態は、大工・工務店・建設会社に住宅材として木材の販売を専門に行う木材業者でした。
その後、昭和28年には現社名の㈱丸ひ商店へと、法人に改組しました。(代表者は樋富孝男さん)
その頃は、現在のように外国産の輸入材ではなく、国産、内地材とも呼ばれる、杉・桧がよく売れていた時代であったようで、昨今ではあまり見られなくなりましたが、国産の木材がふんだんに用いられた純日本風の木造住宅が建築されることがほとんどであったという時代のトレンドを反映しています。
木材加工の様子 |
昭和40年代に入ると、日本国内の高度経済成長の波にのって、30年代に引き続き住宅需要は旺盛であったものの、日本人の趣味嗜好も欧米化が進み、洋風が好まれてきたこともあって、外国からの輸入木材が国内で販売されるようになってきました。
北米産の米栂、米松が大量に安く入ってきたため、国産の高級な木材は、外材との価格競争に押されて、その需要が圧迫されるようになりました。ときを同じくして、いわゆる内装建材(プリント合板、フロアー材など)が住宅資材として登場し、住宅資材として、これまで見られなかったものが台頭してきた過渡期ともいえるのではないでしょうか。
昭和50年、現社長の樋富隆治さんが㈱丸ひ商店に入社されました。昭和50年代以降は、国産材の需要が大幅に縮小し、取扱商品の7割が外材にとってかわり、木材流通や住宅関連業界も変化を余儀なくされたのです。
樋富社長 |
ここで、社長さん個人についてのお話をお伺いします。
現社長の樋富隆治さんは、昭和28年大阪市生野区生まれです。幼少から現在まで生野区で過ごし、材木店の御子息らしく、学生時代から家業の手伝いをご経験されていました。近畿大学を卒業後、父の仕事をする姿に憧れて家業の㈱丸ひ商店に入社、平成元年に社長に就任され、現在に至ります。趣味は登山(大阪・奈良方面)です。
小国杉 |
「現在はコストのこともあってか、住宅では外国産の木材が多く利用され、国産の木材は高級品として敬遠されている。国産材でも、商品によっては品質が良く、しかもお手頃な値段のものもあるので、私としては、木材の専門家としてお客さんに納得のいく説明をして、国産材の良さを知ってもらった上で、是非、利用していただきたいと思っています。」と樋富社長は国産の木材の良さを力説されます。
社長さんは、私を会社の倉庫に案内して下さり、自社の商品を一つひとつ丁寧に説明して下さいました。柱やテーブルに利用する大きな木材から、内装に使う細かな木材、国産材から外国の珍しい木材まで、多種多様でしかも、たくさんの商品が備わっているという印象でした。
最後に会社のPRです。㈱丸ひ商店は、「謙虚な心で仕事にあたる」をモットーに創業以来、地元に愛され、誠実に木材の商売を行なっています。今後は、特に国産の木材の良さを知ってもらい、お客さまに積極的に利用していただきたいと思っております。なお、国産材だけでなく建材や住宅機器に至るまで、幅広く商品を取り揃えておりますので、お近くにお立ち寄りの際には、当社にお越しいただき、商品を見て、触って木の素晴らしさを感じていただきたいと思います。
樋富社長、長時間の取材にご協力いただき、誠に有難うございました。 (2012.4.6更新)
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